一見豊かに見える緑の山々の現状は、かなり深刻です。日本の森林の7割は建築材や燃料のために育てられた人工林ですが、価格の安い外国産の木材や化石燃料に頼る過程で森林の経済的価値が下落し、必要な手入れもされなくなってきました。森林循環が滞った山の植生は衰え、土は痩せ、降り注ぐ雨水は山のダム機能がなくなったことによる土砂崩れや、土石流など災害の脅威をはらみながら、なおかつ以前のように豊かな森林からの栄養分を得られないまま海に流れ込んでいます。
私たちの炭作りは、森林の手入れに伴う間伐材や、製材に伴う端材・チップ・竹材から粉炭や黒炭を生み出します。樹々は光合成によって二酸化炭素を吸収し、合成した炭水化物でつくられた根や幹、そして枝葉に炭素を固定(貯蔵)していきますが、焼却されたり、微生物に分解されない限りその炭素は固定(貯蔵)されたままです。炭にも炭素が固定され、焼却されたり微生物に分解されれたりすることで二酸化炭素も排出されますが、同時に進行する樹々や竹などの育成に伴う二酸化炭素の吸収と相殺されるサイクルの中で、カーボンフリーの実現を考えています。私たちの炭作りは、このような森林循環への取り組みでもあります。
また、私たちの作る炭は、土と混ぜることで微生物の住処となり、土は肥沃になります。農産物の収穫に良い影響をもたらすばかりではなく、雨水は炭によって浄化され、そして、栄養を蓄えた水は流れ込む海にも豊かさをもたらすのです。野焼きなどが普通におこなわれていた時代の海は、きっと健康であったでしょう。
このように炭が果たせる役割には様々な可能性があります。私たちの暮らしの営みの基盤は実は森林にあり、炭作りを取り入れた森林の循環をきちんと考えることがこの先の幸せにつながることだと信じています。
炭作りは、これらの幸せに向かう為の1つです。
炭には内部に細かい孔が無数にあり、この孔が通気性・透水性にすぐれています。孔は微生物のすみかとなり植物の成長に良い影響があります。炭の内部を詳しく見ると微細な孔が無数にあり、その孔の壁が大きな表面積を作りだしています。炭は孔より1gあたり300㎡(約200畳)もの表面積にもなるため、土壌に粉炭をまくと微生物の住みかとなる部分の面積が大きくり、より有機物やミネラルを含む栄養価の高い土地になります。樹木が炭に炭化されても地中から吸い上げられる栄養・ミネラルは水に溶けやすく残るため、土壌改良に有効です。
2022年12月8日 日本経済新聞「中国地方キラリ企業」に掲載されました
SUNIN製炭工業(鳥取市) 竹炭を土壌改良材に活用 - 日本経済新聞 (nikkei.com)
2018年12月1日 BS放送「ピカイチ」で取材・放送されました。
2018年10月5日 放送
「NHKいろ★どり」で取材・放送されました。
始めてのテレビ出演!!メンバー全員緊張!!
TV出演意識しましたが、社長だけがアップ・・・
でも最後は全員笑顔で記念撮影!!
これからも鳥取県の山、川、海、環境保全の為に全力で取り組みます。